vol.59 技能五輪全国大会ver3

vol.59 技能五輪全国大会ver3

2019年11月19日 272 投稿者: syohei

金メダル、発表の瞬間。
手が震えた。緊張が手に持つカメラへと伝わる。

銅メダルではだめ、銀メダルでもだめ、金メダルしかダメなんだ。
銅メダルの選手の発表が終わるった。航平の名前は出なかった。
「よし!!!」
金メダルの確信ができた。


そして
「造園部門での栄えある第一位は…」
会場が静まり返る。
「…」
「滋賀県 前川航平選手!」
「おめでとうございます!」
航平の顔は笑っていたw
やっと、取れた。念願の金メダル!


嬉しそうだった。

照れくささはなく、堂々としていた。
かっけえ。
選手1000人以上、そして選手を応援する家族や友達の家族は2000人以上。
3000人以上の前で、航平は金メダルを受け取った。
私は、小さいとき先生に


「大学卒と高卒で年収が変わる」
と言われた時、大学は絶対に入ると決めた。
大学で可能性を広げ、友達も沢山つくる。
そして、なにか夢中になる自分が見つかる。
そうなると勝手に思った。
大卒の方が、社会から見て上の立場にいけるからだ。
しかし、どうだ。
私は、今日の表彰台の一番上に立つ航平を見て
何もかも上だった。
造園屋なんて将来儲かるのか。そう見下

してた時もあったが、
今の私とは正反対である。
そう思っていた自分を今では恥ずかしく思う。ごめん。
これで分かったことがある。
学歴で人生は変わらない。


航平は、学歴なんてあまり意識はしてないだろう。
それでも、周りからの期待や結果に応える。
1つを選ぶ勇気と自分を信じる強さ。
大学で投資した私立理系の学費は、私にとって重たくそれでも軽く、
不安をあおった。
もし、学歴を気にせず

同じ高校に入学して、同じ大会を目指したら
今日の表彰台から見る景色を一緒に眺めれたのだろうか。
素直に嬉しい気持ちと、飛躍的に活躍する弟の姿に焦りを覚えた。
航平は、コツコツ石積みのように成長していく。その姿勢が報われたのだ。
おめでとう。航平。