【旅する小説】第１章～

vol.70 ある日、僕はアンドロイドに出会った。第２章　リスタートボタン

syohei 3年 ago 564

再生可能な社会？隣から聞えるニュースには思わず、耳を疑った。最近まで持続可能な社会と話題になっていたが、いつの間にか再生が可能な社会が出来上がっていたのだと気付く。窓からの景色は、何も見えなく午後22時を過ぎようとしていた。

「まだ～」

お風呂から聞える飲み帰りのアンドロイドにタオルを渡すのを忘れていたと慌てて

「はい、はい」

と適当な返事をしてタオルを私に行った。アンドロイドはお風呂のドアから猫のようにこちらを覗き込んでいた。

「おそいっ」

可愛く「おそいっ」って言われてもと変なことを考えそうになったが、彼女はすぐにドアを閉めた。

と、その時。

大きな頭痛が僕を苦しめた。

あまりの痛さに声も出ない、、

・・・・

僕は記憶が薄くなり、２秒後気絶していた。

、。・

――――――――――――――――――――

遠くで歌を歌っている。なんの歌かは分からないが、悲しい歌なのはすぐに感じた。太陽が僕の顔を眩しく当て、雲が僕の顔を冷やした。風を感じる。

ゆっくり目を開けると、そこには大きな空よりも大きなビルが僕を囲んでいた。見たことのない場所に見たことにない建物。僕は恐怖心で汗が額から流れるのを感じた。落ち着きを折り戻すために、わざと大きな深呼吸をした。

まず、現実ではありえないとすぐに判断した。仮に現実であっても近未来にタイムスリップしたと考えた方が良い。僕が、想像していた近未来の世界とは真逆のコロモーション。いや、想像はしていたが、発展の領域をはるかに超えていた。僕の想像がいかに乏しいものか思い知らされた。

電子画面が空間に何十億個も張り出され、車は後部に緑色のエネルギー部品を取り付けられて空を飛んでいた。空中高速lineではガラス張りで下から上の様子まで見えた。下を見ると、何層にも重なった空中高速lineがある。と、同時に僕がいたところは空中高速の上だと気が付いた。ここは危険ではと、思ったがこのlineには車が通ってなかった。工事中であろうか、電子ポールのバリケートが前に立てられていた。建物の色は、黒に統一されていた。ところどころ、赤の点滅が表示されていたが、それ以外の色は何も見えなった。と、

「o——–nnn」

突然、不気味なサイレンが上下左右から鳴り響いた。どうやら、何かが起きたらしい。奥の建物から黒から白に変わっていくのが見えた。そして、正面の建物もすごい速さで白に変化した。そして、点滅していたランプは不気味な形に変形した後、眼球のロボットに変化した。

「な、なにが起きてるんだ」

と、その時、後ろからもの凄いスピードで接近する気配を感じた。車だ。その車は、何台もの車に追いかけられていると分かった時には、もう遅かった。全眼球のロボットは、その車の方向にじっと角度を調整していたのが背後からも下からも感じた。集中した部隊は上下の曲がりくねったlineを交差した後、僕がいるlineに到達していた。複雑したlineで見えなかったが、その車が通る道はどうやら僕の方へと繋がっていたらしい。

狙われているのか。僕はその場から離れようとした時、眼球が１体近づいてきた。目からエネルギーを感じたが、その眼球は電子画面を映し出した。地図だろうか、「こういう時って、そこにいけば良いのか？」誰かに見られているのでも無く、かっこつけて行ってみたが、次の瞬間その眼球は破壊された。ビルの影から赤外線を見つけた。やっぱり狙われている？さっきの可笑しな目玉は仲間だったのか。スローモーションから抜け出したかのような感覚を覚えた。車は僕の前で急停車し、中から狐のマスクを被った者に「乗って！」と言われ、とにかく乗った。そして運転手は何も言わずにハンドルの横にあるボタンを慣れた手つきで押した。すぐ後ろまで眼球どもと車が来ていた。眼球からは、高い熱量が検知されていると前のパネルから危険信号を伝えていた。「早く！」狐のマスクは、焦っていた。その後のことは、秒速のごとくコトが運ばれた。「認識空間、作動」運転手は最後のコンビネーションの連続ボタンを済ませそう言った。

遅かったのか？僕は、、どうなった。辺りを見渡すと眼球と車は止まっていた。時間停止？しかし、僕は普通に動いている。「ふぅー、なんとか間に合った」狐の仮面を外した瞬間、僕は思わず硬直していた。

前に居る人は、５年前にクラスで一緒になった森倖江だった。

「君も、５年でずいぶんと変わったものだな」

倖江は僕と一緒で地味で臆病でクラスからいじめられていた記憶しかない。上下真っ黒な防御スーツでベルトには銃らしきハンドガンが２丁セットされている。足にはサバイバルナイフが隠されてあり、耳には誰かと通信しているように小さな機械が覆っていた。「ここは？」と返事を待っていたが、彼女は黙って止まっている眼球を見つめていた。「ここも、すぐに見つかる、、、か。、、aki∹状況報告。」「それが、partセクションをヤラレテ、今はなにも…」

「っち、役立たずが…」

誰と話しているのだろうか。運転手はまだ、正体は分からない。これからどうすれば。この人たちを信頼して良いのか。体系はスレンダーで声のトーンも低く大人びいていた倖江は最後にこう言ったのだけ聞えた。

「order…　７５〔ナナゴ〕を準備。」

車の窓から見た白くなった建物は何もなかったかのように静まりかえり、それでも動く眼球は空中で止まっていたままだった。さっきの認識空間でこうなったのか。反転を繰り返す座席のパネルからは、さっきとは違い何も情報を認識していなかった。何が起きているんだ。

「行きます。」

運転手がそう言った後、この車〔オz〕がみんなを乗せてその場を去ろうとした時、

赤外線が動くのを見えた。